◆新潟県に点在する 越後薬師霊場と御朱印や御姿などを紹介しています。<p1/5> 札所1番〜5番


【写真上】は薬師1番・薬照寺と「覆重山」の扁額。縁起によると、本堂は1783年の再建と云い、その時、寺の部材として使われた桂の木はその後成長を続け、30mもの高さとなり、新潟県指定の天然記念物になっている。境内の宝物館には、中国やチベットの仏像・法具・陶製の俑を所蔵する。また初代ビルマ国家元首の亡命時隠棲した際の部屋も残る。護摩堂にある五大明王は、京都の仏師により京都・東寺の五大明王を摸刻し安置したと云う。
交通では関越道塩沢石打ICから5分とアクセスが良い。寺は越後88ヶ所の結願寺と魚沼観音22番を兼務する。














本堂正面屋根に下がる籠で、
飾り物などから当時の格式の高さが伺える



【写真上】は薬師2番・長福寺と「八海山」の扁額。寺は国道17号三国街道の四十日新道と交差する県道214号を東に進み、魚野川を渡り、下薬師堂地区の道路沿いに長福寺の看板が目に入る。秋から次年の春までは本堂周囲が雪囲いされている。境内は古い石像や墓地が広がる。
前の道を山に向かって進むと八海山スキー場となり、八海山ケーブルカーの山麓駅につながる。ここから山頂駅約1160mまでは、紅葉時期の眺望が良い。また寺の北側には八海山の酒蔵がある。
















寺の北側には雄大な
八海山の峰々が広がる



【写真上】は薬師3番・十楽寺と「遊法界」の書扁額。寺は大塚地区のやや高台に建ち南側には田んぼが広がる。十楽寺は国道116号の刈羽村役場から数分と近い。少し北側には越後観音6番の常楽寺がある。
また、寺の東方には史跡・刈羽貝塚がある。貝塚は珍しい県内唯一の淡水産貝塚で刈羽式と呼ばれ、縄文時代前期のものとされ県の文化財に指定。下は本堂を飾る欄間の天女像。


















上は境内の地蔵堂で
大小50体以上の地蔵が奉納されている。



【写真上】は薬師4番・医王山引住院円融寺と「医王山」の扁額。門柱には「岩谷山」と銘がある。本堂正面に雪よけの三角屋根や、窓には板囲いがされている。入口を入った左手には高さ約3mの地蔵尊があり、かなり苔むしており風情豊かだ。正面に立つ回向柱の袂には柱を囲むように石仏が寄り集まって安置されている。毎年三月の涅槃会には、団子まきが催されると云う。本尊の薬師は長岡市の文化財に指定されている。
寺の前には太田川が流れ、沿うように県道23号が走り、上流は山古志虫亀地区に遡る。途中には蓬平温泉がある。















苔むした石のツクバイと
不動明王像が安置されている



【写真上】は薬師5番・圓福寺薬師堂と「瑠璃光殿」の扁額。縁起によると、寺は約1300年の歴史を刻み、350年前に蓮乗ヶ原から移転し、長岡市芹川町には円福寺屋敷があったとある。
現在は川袋町にあり、信濃川の堤防下に位置し、鐘楼門の下にあうんの金剛力士像が収まる。鐘楼門手前の右手には三体の聖観音像が立つが、みな高さが違い、真ん中の聖観音像は金色に輝く。
薬師堂は1959年の再建で毎月八日には護摩供養が行われる。
 長福寺のHPは→こちら














圓福寺本堂で大日如来を安置す。
今の堂宇は1975年の再建と云う。