◆この霊場は、十三佛の本尊である不動明王から虚空蔵菩薩の13体がセットで、各寺院に奉安されている。中にはその本尊の一部又は全部が独自デザインの寺院もある。また奉安場所も様々でそれらも巡拝時の見所となろう。
◆埼玉県に点在する武蔵国十三佛霊場を紹介しています。 p1/2
【写真上】は川越の天然寺で国道16号の仙波町交差点のそばに建つ。西に進むと東上線川越駅に行く。寺は川越七福神の寿老人の札所で、正月中は七福神めぐりの行楽客が大勢立ち寄る。境内には白梅やサンシュユなどが咲く。また十三仏本尊は本堂の左側にひな壇のように奉安されている。【写真右】は本堂の脇に咲くウツギの花。また朱印所周囲にもいろいろな草花があり華やかである。














  

【写真上】は明見院で十三佛の釈迦如来を担当する。境内にある鐘楼堂が新しい。その鐘楼前のウバ枝垂桜は4月半ばが見頃という。このサクラは凡そ230年は経ており枝は真っ直ぐに垂れ下がる。高さは15mを越え「川越景観百選」にも選ばれている。寺の南東部は広大な田んぼが見える。北東側には関越道が通っており川越インターも近い。【写真右】は境内に咲く芋カタバミ。また花ではないが葉の周りが白い、斑入りのアマドコロという植物も見られる。










  

【写真上】は狭山市下奥富にある廣福寺で、東側には国道16号と狭山工業団地が、西側には入間川が横たわっている。本堂右手につながる庫裏の庭には池があり、錦鯉が泳ぐ。周囲には、真っ赤な石楠花、アジサイのような玉形をしたカルミアなども咲く。十三佛本尊は本堂の左手に並んでいる。【写真右】は廣福寺の山門で、1階は白壁の漆喰で木造2階には鐘楼がある。その前の左右には松が植えられきれいに剪定されている。











  

【写真上】は川越市笠幡の延命寺で十三佛の普賢菩薩を担当する。天然寺からは約10kmで車だと15分ぐらいで着く。県道15号の笠幡団地入口を北に曲り川越線を渡ると近い。寺の北側には北湖畔川が流れ、県道の南側には南湖畔川が平行した流れている。境内の正面にはイチョウがあり、黄葉の時期はきれいである。また、十三佛の本尊は山門前の左側に北向きに並んでいる。【写真右】はきれいに咲いた本堂前のサツキで鐘楼堂の周辺にも色の違うサツキが群を成す。











  

【写真上】は鶴ヶ島市にある満福寺で十三佛の地蔵菩薩を担当する。本堂前には聖観音石像が立ちその後ろには鐘楼堂が建つ。本堂右手に庫裏があるが、木々に囲まれているので、本堂前の解放感とは一線を異にし静寂感が漂う。庫裏の前には花菖蒲やユキノシタ、シラン、庭石菖などの花々がひっそりと咲いている。【写真右】鐘楼堂の隣りに十三佛本尊が階段上に奉安されている。寺は延命寺から北に2kmほどと近い。また、この本堂は2014年3月に新築されている。













  

【写真上】は松福院で日高市にある。県道30号の北平沢から、通称カワセミ街道と呼ばれる細い道をを約200mほど南下すると寺がある。この街道沿いには武蔵野観音や高麗坂東観音などの札所がいくつも点在する。また6月下旬から7月上旬には珍しい「栴檀葉菩提樹」の黄色い花が見頃だという。【写真右】は庫裏玄関前に下がっている木製の木魚型の飾りで両面立体彫りである。話によると前住職の友人の作だという。また冬には数種類のツバキも咲くという。












  

【写真上】は大願山 浄光寺で、東松山市下青鳥にある。県道254号の上野木から南に県道41号を200mほど進むと寺に着く。寺の北西側にある関越道東松山インターも近い。南東側には田んぼが広がっており、その南側には都幾川が流れている。その南側の岩殿地区には坂東10番の正法寺がある。【写真右】は浄光寺山門で、門前のサツキがいろいろな花を咲かせている。また境内にはアジサイも結構見られる。ここから北西に9kmほど進んだ滑川町に、次の円光寺がある。