◆埼玉県秩父地方に点在する秩父三十四観音霊場と御姿納経を紹介しています。<p4/5>












【写真上】は、22番の童子堂と同名の扁額。県道72号沿いに、赤い帽子をかぶった石仏の地蔵尊が目印のように建っており、童子堂への案内板もある。お堂、山門、庫裏ともに茅葺きで、皆きれいに整えられている。周りに民家や建物がないので開放感があり、庫裏ではお茶などの振る舞いがあり、寺の方々との暫しの歓談も巡拝時の楽しみである。4月後半のフジの開花時期も訪れたい。本尊は聖観世音。
【写真右】は、目印の地蔵尊から脇道に入ってくると、この茅葺屋根の山門と六地蔵が目に入る。近くには観光農園村、東側には荒川が流れている。













【写真上】は23番の音楽寺観音堂と同名の扁額。県道72号の秩父公園橋を山側に折れ、くねった道を上って行くと広い音楽寺駐車場に着く。更に林の中を徒歩で数分上がり高台に出ると茶店があり、開けた南側からは秩父公園橋が望める。ここから庫裏へは少し坂道を上る。更に石段を上ると六地蔵尊があり観音堂に着く。本尊は聖観世音。
【写真左】は、高台の参道南側から見る武甲山とその眺望。寺は広大なミューズパークの一端で、南西側には文化の森、音楽の森、ミューズの森など点在し一年を通じて各種イベントが催されている。













【写真上】は、24番法泉寺と「大悲閣」の扁額。県道72号沿いに24番の案内板と茶店がある。その茶店の直ぐ脇から見上げるように117段の急な石段が続いている。数多くの巡拝者が歩いた石段は不規則にすり減っており、気軽な巡拝の気持ちを打ちのめすかのようだ。本尊は聖観世音菩薩。西側には秩父ミューズパークの森が広がっている。南に進むと秩父十三佛の宝林院がある。
【写真左】は、法泉寺境内から県道72号までの下り117段の石段。真夏の巡拝時には降りた所にある茶店で一息入れたくなる…かも。













【写真上】は25番久昌寺の観音堂で近年新築されている。扁額は「圓通閣」とあり、これも新しい。朱印などを管理する本堂は池の奥側となる。久昌寺は通常、御手判寺と称し朱印や御姿も御手判寺となっている。ここも県道72号沿いにあり少し南西側には荒川が流れている。そこに架かる久那橋を渡ると28番の橋立堂も近い。本尊は聖観世音。
【写真左】は、久昌寺の前側に広がる心字池の一角に咲く睡蓮。札所内ではこのような大きな池のある寺院はなく、周囲も開け夏の暑い巡拝時にも涼を感じる。













【写真上】は26番・圓融寺と「萬松山」の扁額である。秩父鉄道の影森駅南口からほど近い。また12番の野坂寺からも近い。北西側を流れる荒川は、この辺で大きくS字に曲がって県道72号沿いに近づき、24番・法長寺方面へと流れは続く。境内はご開帳に合わせるように各所整備されている。本堂白壁、窓も洗練されている。本尊は聖観世音。
【写真左】は、本堂は駐車場からは高台にあり、山門の左右に屋根付き白壁が続いている。この白壁も整備され真新しい。













【写真上】は27番・大渕寺の観音堂と「月影堂」の扁額。秩父鉄道の影森駅南口からも近い。観音堂は本堂裏手の高台に建つ。本堂前のフジもその時期はきれいだ。本尊は聖観世音でしかも脇侍が付くという珍しい形態。住職もその真意は不明という。通常、脇侍は釈迦三尊、阿弥陀三尊など如来に付く事が多い。真言宗では観音に梵天や帝釈天が脇侍に付く例があるが、曹洞宗の観音に付く例は見当たらない。
【写真左】は大渕寺の山門で、秩父鉄道からもちょうど踏切越しに見える。初夏にかけて赤く色づくカエデも特徴である。石段下の石柱にはしめ縄が張られている。













【写真上】は、28番橋立堂と「馬頭尊」の扁額。国道140号の上影森から28番札所の案内に沿って県道73号に入ると直に橋立堂への入口が見えてくる。本尊は馬頭観世音。県道73号を奥に進むと、浦山ダム、秩父さくら湖畔、浦山渓谷と行楽シーズンには見所満載のエリアとなる。更に進むと秩父十三佛の昌安寺がある。
【写真左】は、お堂の背後に迫り来る絶壁。絶壁の向こう側には鉱山がある。寺のそばには、武甲山から端を発する橋立川が流れており下ると荒川に注ぐ。鍾乳洞内は拝観可能。