◆埼玉県秩父地方に点在する秩父三十四観音霊場と御姿納経を紹介しています。<p3/5>
【写真上】は15番・少林寺と「五葉聖臺」の扁額。札所で白い本堂は珍しく、また真新しい五色の仏旗がたなびく。ちょうど山門新築工事中のため、秩父鉄道の踏切側から来る巡拝は足場悪し。完成は来年3月頃という。埃除けのためか、ご開帳だが戸は閉められている。納経所は本堂左手となる。本尊は十一面観世音。
【写真右】は、本堂裏手からの参道で。左側の生垣はレンギョウで、4月下旬頃にはこのように葉が黄色い壁のようになり見ごたえ有り。寺の北側には国道299号が東西に走り、国道を渡ると秩父神社がありここも参拝したい。















【写真上】は16番・西光寺と「無量山」の扁額。境内には酒樽を使った茅葺きお堂があり、中に大黒天が祀られている。山門をくぐった右手には奥に続く長い回廊堂があり、四国88の仏さまが安置されている。本堂前の枝垂桜はこの地域で一番早く開花するという。本尊は千手観世音。
【写真右】の左側は寺の山門と吹き流しと五色の仏旗がそよいでいる。右側は、本堂向拝天井から沢山の吊るし飾りが下がっている。寺から東に出て県道208号を西に進むと荒川に架かる秩父公園橋。渡ると20番台の札所が多く点在する。


















【写真上】は17番・定林寺と「17番のご詠歌」の扁額。、近づくと十一面観世音の赤いのぼり旗が沢山立つ。本堂石段前の右側には鐘楼が、左側には地蔵尊・弁財天のお堂が建つ。本堂は昭和38頃再建されたという。堂周りの幕には葵の紋が付いている。6月頃には境内の柏葉アジサイが咲く。納経所は本堂左手にある。本尊は十一面観世音。
【写真右】は、定林寺への細い参道がある辻道。秩父市内の県道299号沿いに札所17番入口のバス停があり、そこから寺までは細い道が続く。途中小さな石仏や札所方向を記した石碑もあるが低い位置にあるので見過ごしやすい。
















【写真上】は18番・神戸寺と「18番のご詠歌」の扁額。寺は国道140号、中宮地町の通り沿いある。本堂右手には不動堂、左手には納経所があり各種巡拝用品が揃っている。そばには休憩所もあり、ちょっと一息つけよう。本堂には五三の桐紋が入った白い奉納幕が張られ、向拝の彫り物は手が込んでいる。また両側には高張り提灯が立つ。本尊は聖観世音。
【写真右】は、境内に咲くトレニアの群生で、ほかにピンクのトレニアもある。寺の東側に連なる高台を南に散策すると農園ホテルや秩父13仏の虚空蔵寺へも続く。

















【写真上】は19番・龍石寺と「圓通堂」の扁額。ほぼ正方形の寺は大きな一枚岩の上に建つ。本尊は千手観世音で室町時代の作とされる。縁起によると昔干ばつがあった時、弘法大師が天子の勅命により雨乞いを行なった所、ここの岩が二つに割れ、龍が昇り雲を呼び雨が降り、皆潤い依って豊作になったという。近年ご開帳に合わせるように境内が整備されたが、本堂周りのサクラなどの大木は切られて、かなりさっぱりしている。
【写真右】は、境内入口に建つ六地蔵尊と奥に納経所が見える。留守の場合は、寺の北東側にある管理寺の宗福寺へ。

















【写真上】は20番・岩之上堂と「岩上堂」の扁額。本堂や庫裏は大きな木々に覆われて、木立の中に建つ風情がまた良い。本堂前の回向柱には沢山の縁結び紐が下がる。南側の下にはすぐ荒川が流れ、湿った川風が周囲の木立を潤わせている。石段上からは秩父連山が眺望できる。本尊は聖観世音。
【写真右】は、本堂や庫裏への階段の途中に群生する千鳥草で、夏の薄紫が涼しさを呼ぶ。ほかサツキや秋海棠、夏に色づくカエデもきれいだ。普通のカエデは晩秋に見頃となる。石段を上り県道72号に出て西に進むと22番の観音寺は近い。















【写真上】は21番・観音寺と「矢之堂」の扁額。県道72号沿いに建ち、寺の道向いが駐車場。境内にはアジサイが咲き、本堂左手には新築された納経所がある。また本堂向拝の両側には、開扉と書かれた大きな桶型提灯が下がり、本堂周りには五色幕が張られている。寺は日当たりが良く南側が開けているので、下を流れる川向うの眺望が良い。本尊は聖観世音。
【写真右】は、整備された手洗い場の背後に立つ二本の杉で、下の方はきれいに枝打ちしてある。寺の前にはバス停があり札所移動も便利である。