◆山形地方に点在する 最上三十三観音霊場と御朱印や御姿などを紹介しています。<p4/7> 札所16番〜20番
【写真上】は最上16番・長念寺観音堂と「施無畏」の扁額。観音堂の右手に長念寺本堂そして庫裏と併設されている。縁起に寄ると本尊・十一面観音は平安時代の作と云われ、室町期に最上札所となった由。
【写真右】は、長念寺の本堂内に吊るされている籠で、昔は幾つもあったがみな朽ち果て、今はこの籠のみが残ると云う。元は寒河江城主・大江親弘の祈願所として格式を誇っていたが、明治期の神仏分離令により親寺の総持寺が廃寺となり、寺格、仏像、仏具等が長念寺に受け継がれた。また五智如来も拝観可。


















籠が使用できる程、寺格が高かった事が伺える



【写真上】は最上17番・観音堂と「長登観音」の扁額。本尊・十一面観音は約1.8mの立像で、お堂を含め長登家の敷地に代々継承している。観音堂正面の納札部が少ない感じだが、右手に大きな納札板がありそちらにびっしりと貼られている。
【写真右】は、朱印所の長登寺で、境内の花々にはそれぞれ名札が付けられ分かりやすい。長登寺は県道112号沿いで観音堂は右手の細い坂道を少し上ると、鳥居と石段、のぼり幡が立つ。観音堂は、北側に山形自動車道、南側に国道122号に挟まれるが静かな地域にある。



西



西











境内に咲くイブキジャコウ草の群生
花にはみな名札が付けられている


【写真上】は最上18番・岩木観音堂と「恵日山」の扁額。近年慈眼院と山門は新築されており、内陣での読経にも力が入る。縁起に寄ると創建は鎌倉時代まで遡ると云う。本尊は1mの聖観世音立像で、鎌倉時代の有名な仏師の作と云う。高台の観音堂からは周囲の景色や最上川も眺望できる。
【写真右】は、古い石段と新しい岩木観音標石碑で、山門やその右側の手水場も新しい。交通は県道289号に岩木観音入口のバス停が目印となる。少し南に向かうと、紅花資料館がありそれも見所であろう。



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慈眼院山門と
岩木観音の標石碑


【写真上】は最上19番・観音堂と「黒鳥観世音」の扁額。お堂右側が黒鳥山(211m)となる。縁起に寄ると、以前の観音堂を管理する寺は衰退し今の秀重院に納経を任せ管理は信者たちで行われていると云う。堂内には婚礼の絵馬が幾つも奉納されているが他の札所でも良く見かける。寺の下は黒鳥公園である。
【写真右】は参道入口の鳥居で、右手から道は細いが車で堂近く迄行ける。堂の後ろが朱印所だが冬場は北西に3km程離れた民家が朱印所に。その途中にある藩政時代の酒蔵を利用した資料館も見所である。


















県道29号通りに面して六脚朱塗りの
鳥居が立つがその色も経年で褪めている


【写真上】は最上20番・観音堂と「青蓮山」の扁額。県道304号の雷観音からの脇道を進むと、観音堂への案内と最上観音の赤いのぼり幡が目に入るが、そこから観音堂まではかなり登る。本尊の聖観音は幾度かの火災に遭いすすけている。
【写真右】は朱印所の清浄院で、観音堂から北へ3kmほど行った山のふもとにある。山側には貯水池や溜池があり東沢公園となっておりバラ園等も併設されている。最上札所は、住職が勤めに出ている事が多いため納経は殆ど奥方だが、巡拝者が多いので書き慣れている。
















前の公民館駐車場から見た朱印所の清浄院で
左側が山になる