◆関東地方に点在する坂東三十三観音霊場と御朱印を紹介しています。<p5/5> 札所29番〜33番
【写真上】は29番・千葉寺と「海上山」の扁額。千葉中央区の大網街道沿いにあり山門前がバス停である。その山門を潜ると樹齢千年の大銀杏が目に入る。本堂右手には大師堂が建つ。本堂は仏事・法事等以外は閉じているが、寺の歳時記の際は中を拝観出来る。本尊は十一面観世音。
【写真右】は、本堂前にそびえる大銀杏。坂東札所の中でも一番の樹齢と云われ高さは30mを越える。幹には乳柱が多数張り出している。寺は関東88ヶ所47番を兼務する。



















【写真上】は30番の高蔵寺と「観音堂」の扁額。高床下の堂内は丁度3.6mの観音さまの足元があり、見上げての拝観ができる。その周囲に観音・極楽・地獄の間があり、かなり無数の仏が安置されている。また観音堂と納経所の間には、ぼけ除けぽっくり菩薩があり、お参りする人多し。本尊は聖観世音で高蔵観音と呼ばれている。。
【写真右】の左側はこの寺で授与されるお札の一覧で、かなりの数と祈願の種類を網羅している。右側は「うん」の仁王像で、顔の周りには造営当時の朱が僅かに残されている。
















【写真上】は31番・笠森寺と「蓮華楼」の扁額。寺は岩の上に四方懸造りの様式で、江戸時代の諸国名所百景にも登場する。上から見ると蓮の花をを伏せたように見える事から蓮華楼の扁額が掲げられたという。本尊は十一面観世音で、伝教大師作という。寺には仁王門と二天門があるがメインの参道は二天門を通る。中には、風神・雷神像を安置。
【写真右】は、駐車場から長い石段を上る参道途中にあるクスノキで、幹が空洞化している。ここを潜ると子授けに恵まれると言われ、空洞の先に立つ観音さまは子授観音と呼ばれている。また根本が1本でそれが3本に分かれ高く伸びている、銘木・三本杉も近くにある。




















【写真上】は32番・清水寺と「音羽山」の扁額。下の駐車場から細い石段を上ると山門(仁王門)が立ち、その先を進むと朱塗りの四天門が立つ。あうんの像と風神雷神像を祀る。本堂内上部には、明治や大正時の巡拝奉納額絵が掲げられており、信仰の篤さが伺える。右手には閻魔堂や百体観音堂が立ち、西国・坂東・秩父の観音木像を安置。また東側には10haもの音羽の森公園が広がっている。本尊は千手観世音で清水観音と呼ばれている。寺は京都清水寺・兵庫・清水寺と共に日本三清水寺としても知られている。
【写真右】は、本堂右手の百体観音堂に安置されている赤穂四十七士の木像で、縁起によると当時の住職が近隣の仏師に依頼して志士供養のため作らせたとある。














本堂右手の百体観音堂に奉安の四十七士木像

【写真上】は33番・那古寺と「圓通閣」の扁額で右手は多宝塔。山門を潜るとこの重厚な多宝塔が目に入る。その先に見える観音堂は、正面ではなく右側面となる。納経所では、札所印を確認し最後が那古寺の場合「結願」印が押される。それ以外では坂東札所を全部終った後に伺うと「結願」印を頂ける。寺は関東88ヶ所56番や安房33観音1番を兼務する。また寺の周辺には海鮮料理の店も多く見かける。本尊は千手観世音で那古観音と呼ばれている。
【写真右】は観音堂右側面 屋根の破風に本堂鎮護のためおかれた赤鬼だが、口は閉ざしている。